11月 02 2010

「告白」湊かなえ
救いがなさすぎる一冊

告白 湊かなえ矯正用歯ブラシと一緒に友人がこの一冊を送ってくれました。映画化にもなって観たいな、読みたいなと思っていたのですごく嬉しかった♪

身勝手で我侭、陰湿で邪悪、登場人物の誰一人として共感できる者はいなく救いようもない。それぞれの内に秘める感情の歪みがとても不気味。おぞましいほどの憎悪がとても脅威的。

一人ずつの独白で構成されてる各章、まるで表情のないのっぺらぼうが話してるようなその「告白」の中身はひどく強烈で残酷で衝撃的。抑揚感をもたせず狂気や冷酷さを淡々と描いたこの構成が異様な温度感を作り、異質な不気味さを効果的に増幅させています。冒頭からその世界観に引き込まれ、最後までずっとぞっとするようなヒンヤリ感に包まれ、そして読後はウルトラ級のいや〜な気持ちになりました。

幽霊や妖怪なんてものよりよっぽど生身の人間の方が怖いと思わせるような一冊。エンターテイメントとしてはとてもよくできた面白い作品だと思います。でも、こういう作品が売れてしまう世の中にはなんだか疑問を感じてしまう。どうかエンターテイメントという枠の中だけで成立する話として読み手や視聴者に届きますように。

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